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ハンガリーから発信中

世の中はおもしろい出来事であふれている

フランスが抱える自由と責任のジレンマ⑦

 

社会になじめずに貧困層へと落ちた移民が次にたどり着く場所が2つある。1つは犯罪である。たとえば、シンナーなどの薬の使用と売買や窃盗、殺人などが挙げられる。

 

2つ目はテロである。居場所をなくし、社会に対して不満を持った移民たちが自身の主張を訴えるためにテロという行為を行うのである。言うならば、テロという行為は落ちこぼれの自己主張なのである。

 

また、政教分離の問題もある。政教分離とは、国家と宗教は切り離して考えるべきという原則のことであり、フランスではこの政教分離の原則を積極的に採用している。ちなみに、“ライシテ”という言葉を聞いたことがある人は多いのではないだろうか。これはフランス語で“政教分離”という意味である。

 

話を戻すが、国家とは政治を意味することがほとんどだが、学校教育もそれに含まれる。つまり、学校教育と宗教の関係である。

 

フランス移民の多くはイスラム教徒であり、イスラム教の教えでは女性が人前で肌を露出することを禁じている。したがって、熱心なイスラム教徒の女性はブルカというヴェールを被っている。

 

このブルカがフランスの教育現場で大きな問題となった。教育現場は「ブルカを被って学校に来る=イスラム教を学校に持ち込むこととなり政教分離の原則に反している」と主張した。サルコジ元大統領は「フランスにブルカは持ち込ませない」と主張し、禁止法案を提出。法案は大多数の賛成により可決され、2011年施行された。

 

しかしながら、今日でもフランス社会におけるブルカと政教分離の問題は議論が続いているが全員が納得できる解決策は出ていない。ただ、1ついえることはフランスという国家はフランス人以外への“自由”は認めないということである。

 

ブルカを被ること=イスラム教の教えにしたがうことであり、それは信仰の自由になる。信仰の自由は社会に認められるべき当然の権利である。それを奪うことは自由の剥奪である。

 

自由を国旗の1つに取り入れ、フランス革命によって自由を手に入れたことを誇りに思っているフランス人たちが他者の自由は認めないのである。なんとも矛盾したロジックではないだろうか。

 

私はそこにも欧米諸国がずっと続けてきた白人主義が垣間見れると思った。

 

<note始めました>

noteを始めました。現在は『フランス留学記』を連載しているのでよかったら遊びに来てください。

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https://note.mu/japangary/m/mfe40c2334265