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人間は母語を話す機会が少なくなると母語を忘れたり、レベルが落ちたりするのか?

 

よく海外に住んでいたり、留学で一定期間海外に行き日本語を話さなくなると「日本語のレベルが落ちた」とか「日本語忘れちゃった」などの冗談をいう人がいる。

 

しかし、あれは本当に冗談で済む話なのだろうか?

 

僕は2回海外に長期滞在し、日本語をほとんど話さない経験をした。

 

1回目は大学3年生(21歳)から大学4年生(22歳)のときの1年間、フランスに留学した。僕の留学先の大学には日本人が1人もいなかったので日本人と日本語を話す機会はほとんどなかった。ただ、寮の同じ階にいた韓国人の女の子が日本語を話せたので彼女とたまに会ったときに日本語を話した。

 

また、いつも一緒にいた友人の1人だったイタリア人の女の子も日本語が話せたので会ったときは日本語で話した。

 

なので、それほど日本語を話す機会が減ったわけではないが、日本にいる時よりは少なくなった。

 

2回目は大学卒業(23歳)から現在(26歳)までの3年で、ハンガリーのIT企業に就職し、暮らしている。僕はここに日本人の知り合いがほとんどおらず、職場にも日本人は僕しかいない。

 

2か月に1回日本人の美容師さんに髪を切ってもらうときに日本語を話す以外はほとんど日本語を話す機会がない。

 

では、僕の日本語のレベルはどうなったのだろうか?

 

フランス留学時は目立った変化はなかったが、ハンガリー移住した現在は若干レベルが落ちたと感じている。例えば、言いたい日本語の単語が出てこなかったり、発音やイントネーションがおかしかったり。

 

実際、2017年の夏に日本に一時帰国し、家族や友達と話した際に彼らから「イントネーションがおかしい」や「日本語のレベルが落ちたね」といわれた。

 

言いたい言葉が出てこないというのは海外で住んでいれば誰しもが経験するのではないだろうか。例えば、イタリアに長く住んでいるサッカー選手の長友選手は契約延長したときの日本語の記者会見で「合意していた」という日本語が出てこなくてイタリア語で言っていた。

 

www.youtube.com

 

しかしながら、人間は母語を話す機会が減ると本当にそのレベルが落ちたり、忘れたりするのだろうか?それはただの思い込みではないだろうか?少し考えてみたい。

 

外国語を話すようになると母国語を忘れる? 

www.babbel.com

 

「あなたの母語を忘れることは可能か?」という記事を読んだ。

 

L1 attrition, or first language attrition, is governed by two main factors: the increasing use and dominance of the L2, or learned language, and the reduction of exposure to the L1. This attrition tends to make itself evident in the constriction of the speaker’s vocabulary, while knowledge of grammar (structure) and phonology (sound) remains more stable. A speaker’s attitude and motivation toward his or her new and native languages can also have an effect on language attrition. 

 

L1(母語)または第1言語の喪失は、L2(第2言語)の使用の増加や支配、学習、そしてL1の使用の減少という2つの主な要因によって生じます。この使用の減少は、文法(構造)と音韻(音)の知識は安定したままで、話者の語彙の収縮で明らかになる傾向にある。話し手の態度や、新しい母国語に対する話者の態度やモチベーションも言語の喪失に影響を及ぼします。

 

母語はそれを使う機会が減り、反対に第2言語、つまり外国語を使う機会が多くなると喪失する。とりわけ語彙の面でその傾向があらわれるようである。

 

これは長友選手が「合意する」という日本語がでてこなかった現象そのものである。

 

しかしながら、

 

there is scant research into how exactly the frequency of language usage correlates to attrition

 

言語の使用頻度がその衰退とどのように相関しているかについての研究はほとんどない

 

 とあるように母語を話さなくなると本当にそのレベルが落ちるのかどうかについての科学的な研究はまだされていないようである。

 

幼少期に外国語を学ぶと母語を忘れる?

 

BBCの「あなたは母語を失うのか?」という記事も読んだ。

 

www.bbc.com

 

In children, the phenomenon is somewhat easier to explain since their brains are generally more flexible and adaptable. Until the age of about 12, a person’s language skills are relatively vulnerable to change. Studies on international adoptees have found that even nine-year-olds can almost completely forget their first language when they are removed from their country of birth.

 

But in adults, the first language is unlikely to disappear entirely except in extreme circumstances.

 

小児では、脳の一般的な柔軟性と適応性が高いため、この現象(母語の喪失)は説明がやや容易です。約12歳まで、人の言語スキルは比較的脆弱です。研究によると、9歳の子供が出生地から離れたとき、ほとんど母語を忘れるでしょう。

 

しかし、成人では、第1言語は極端な状況を除いて完全に消滅する可能性は低い。

 

よく子供は脳が柔軟だから幼少期に複数の言語を勉強させれば将来バイリンガルになれるといった記事もよくあるが、脳が柔軟な故に母語を忘れてしまう可能性もあることは間違いない。

 

また、以下のような研究結果もある。

 

native fluency is also strongly linked to how we manage the different languages in our brain. “The fundamental difference between a monolingual and bilingual brain is that when you become bilingual, you have to add some kind of control module that allows you to switch”

 

母国語の流暢さは、私たちが脳内のさまざまな言語をどのように管理するかに強く結びついています。「単一言語話者とバイリンガルの脳の基本的な違いは、バイリンガルになると、スイッチするためのコントロールモジュールを追加する必要があるということです」

 

つまり、外国語を習得してそれを使う際に我々は頭の中で言語を切り替えるスイッチのようなものをつくるが、それがうまくいかないと外国語も母国語も流暢に話せなくなるということだ。

 

“流暢さ”というのが母語の喪失や衰退とリンクしているのは間違いなさそうだ。

 

それから、母語は自身のアイデンティティーと深く結びついている。

 

Knowledge of your native language feels different to other sorts of knowledge. It’s a vital, foundational, a priori knowledge that’s intricately wound up with your notion of identity.

 

あなたの母国語の知識は、他の種類の知識とは違います。それはあなたのアイデンティティという概念に複雑に絡んでいる不可欠で基礎的で先験的な知識です。

 

母語は我々のアイデンティティと絡んでいるので、仮に母語を使わなくなってもそれをそう簡単に失うことはない。それは同時に、アイデンティティがまだしっかり確立されていない子供が幼児期に母語を話さなくなると母語を忘れてしまうという説を強く裏付けることになる。

 

まとめ

母語と外国語の使用頻度における母語の喪失」について科学的な研究が多くされているわけではないようなのでグラフやデータなど具体的な資料を見つけることはできなかった。(僕の探し方が悪いのかもしれないが・・・)

 

したがって、母語を話す機会が減り、外国語を話す機会が増えると母語のレベルが落ちたり、母語を話せなくなると一概にいうことはできないが、上で取り上げた2つの記事や長友選手の例、そして自分自身の経験から分析するとその可能性は十分あるようである。

 

とりわけ、子供は母語を忘れてしまう可能性が極めて高いので自分の子供をマルチリンガルに育てたいと考えているお父さんお母さんはよく考えてから実行すべきである。母語を忘れてしまっては取り返しがつかない。

 

※記事の翻訳ミスがあればコメント欄で教えてください

 

 

ハンガリーでメガネを買ってみた -海外で後悔しないメガネの買い方ー

 

ハンガリーでというより海外で初めて新しいメガネを買いました。

 

きっかけは会社の健康診断で今使ってるメガネでは視力が不十分だといわれたのと僕自身コンタクトに興味があったのでとりあえず本格的な視力検査を受けてみることにしました。

 

ハンガリーでは視力検査は眼鏡屋さんと病院で受けられるようですが病院は国立の病院は無料であるものの2ヶ月とか待たないといけないようで、私立の場合はすぐにやってもらえるものの費用がけっこうかかるので眼鏡屋さんでやってもらうことにしました。

 

どこの眼鏡屋さんにしようか悩んだ挙句、会社の上司が勧めてくれたvision expressという眼鏡屋さんにしました。

 

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サイト:

https://www.visionexpress.com/

 

ブダペストのいたるところにあります。

 

サイトで視力検査のオンライン予約が出来るようなのでお店と時間を指定して予約しておきました。

 

ちなみに、vision expressは視力検査後にその店でメガネやコンタクトを購入すると検査代は無料になるようですが、検査だけの場合は5000ftかかるようです。

 

当日、予約した時間に行くと店員の方が迎えてくれ、「英語を話せますか?」と聞くと話せるとのことなので英語でやりとりしました。

 

視力検査は日本のそれとおなじで、機械にあごをのせ機械の奥に写る木の風景画を眺めました。その後、目を直接見てくれ、目の状態も検査してくれます。(僕はドライアイだといわれ、コンタクトはつけれるがあまりいい心地はしないだろうとアドバイスされました)

 

その後、メガネマシーンで自分にとって最適な度数のメガネはどれなのかを調てもらい検査は終了しました。

 

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今のメガネは0.7%と車を運転する分には問題ないものの1%はあったほうがいいという店員の方のアドバイスと今のメガネのフレームが割れているので思い切って新しいメガネを買うことに。

 

フレームが30000ftのものを選びました。レンズは薄さが3種類のものから選べ、保証とあわせると6パターンから選べます。僕は一番安いレンズが3番目に薄く保証はつかないものを選びました。

 

料金はトータルで60000ft、日本円で約30000円です。ハンガリーのメガネの相場がどんなものかわからないのですが、妥当な値段だと思いました。

 

ちなみに、コンタクトも見積もってもらったのですが、使い捨て30日分だと両目あわせて20000ft、日本円で約10000円のようです。

 

ちなみに、無料で1回トライアルができるようで実際につけてみて好きじゃなければ注文しなくていいようなので、自分の視力にあったトライアルコンタクトをお願いしました。

 

後日、店員の方がコンタクトのつけ方などを直接教えてくれ、コンタクトが自分にあってるか確認できるみたいです。

 

というわけで、メガネは決して安い買い物ではないですが、店員さんの接客が非常によかったので満足しています!

ハンガリーでメガネを買う際はぜひvision expressで!ちなみに、店員さんはみんなメガネをかけていました!

 

海外のコールセンターで働くにはどのくらいの語学力が必要なのか?

 

海外で働くには最低限英語が話せなければならない。

しかしながら、どの程度の語学力が必要なのかは職種によって異なる。

 

例えば、アメリカのスーパーでレジとして働くのと日本語と英語の通訳として働くのとでは求められる英語力は当然違う。

 

今回は海外のコールセンターで働くにはどの程度の語学力が必要なのかを僕の経験を基に書きたい。僕はハンガリーのIT企業でフランス語担当として働いているが、英語でも他の言語でも変わらないと思う。

 

そもそもコールセンターはどんな仕事か?

僕は日本のコールセンターで働いたことがないので違いがわからないが、おそらく大きな違いはないだろう。ヘッドフォンにマイクがついたヘッドセットを使い、お客さんからの電話に対応するというのが主な仕事だ。

 

問い合わせ内容は職種によって異なるが、僕の場合はIT系がメインで時には相手のパソコンにリモートコントロールでアクセスして、エラーを直すこともある。当然、電話の開始から終わりまでは全てフランス語だ。

 

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求人票に記載されてある求められる語学力は?

僕の会社の求人票には最低限の必要な語学力が記載されており、どの言語でもB2以上になっている。

 

B2レベルというとフランス語検定で置き換えると準1級以上。

 

また、自身の語学力がB2レベル以上であることを証明できるものがあれば、海外の大学に入学するときに語学試験が免除される場合がある。なので、B2レベルとは海外の大学の授業を受けられるレベルだと考えればいいだろう。

 

 

実際に必要な語学力は?

しかしながら、B2レベルというのはあくまでも総合的なレベルである。

外国語の試験には、読解、聴解、会話、作文の4つのセクションがあり、その合計で判断される。

 

しかしながら、コールセンターでの仕事は聴解と会話がメインのため、極端なことをいえば読解と作文が全くできなくても問題ないのである。また、反対に作文と読解のレベルが極めて高くても話す聞くが出来なければ働けないということである。

 

したがって、B2レベルというのはただの指標でしかなく実際に必要な語学力とは異なることを覚えておく必要がある。

 

では、コールセンターで働くためには必ずしも話す聞くの能力が海外の大学の授業を受けられるくらいのレベルがないとNGかというとそうでもない。学術的な内容は難しくてわからないけど、日常会話なら遜色なくできるのであれば後は会社のトレーニングと実地練習でどうにかなるものである。

 

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文法の間違いは気にしなくていい

よく、日本人は外国語を話したり、書いたりする際に文法の間違いを気にしがちだが、その前に考えてほしい。

 

あなたが今話したり、書いたりしている日本語は文法的に完璧なのだろうか?言葉の使い方や漢字にもミスはないのだろうか?

 

おそらく、ほとんどの人が話したり書いたりしている日本語には文法の誤りがある。しかし、我々はそんなことを気にしない。

 

外国語でも同じである。たとえ、文法に間違いがあってもそれが大きな間違いでない限り相手は指摘しないし、会話もスムーズに進む。

 

なので、文法の誤りなどそこまで気にする必要はない。

 

 

ハンガリーで起業するのは大変? 経験者が語るハンガリーの起業事情

 

実は僕は昨年、4ヶ月間ほど起業したばかりの小さな映像会社で通訳と翻訳の正社員として働いていました。

 

社員は日本人が1人(社長)とハンガリー人が2人(カメラマンとドライバー)、そして僕の4人でした。

 

もともとこの日本人の方(ここでは便宜上Aさんと呼びます)には日本語が話せるハンガリー人の社員がいたようなのですが、金銭トラブルが原因で解雇したようで日本語と英語が出来る通訳と翻訳を探していた時にちょうど僕のブログを発見してくれたようで、連絡をもらい会うことになりました。

 

その当時、僕はハンガリーのIT企業で働いていたのですが、かなりゆるい会社だったのでこの会社での仕事が終わり手持ち無沙汰と時はAさんから依頼されたメールや書類の翻訳をやっていました。また、仕事が終わった後はAさんとハンガリー人の社員の2人の会議に参加し、通訳をしていました。

 

そういう状態が2ヶ月ほど続いていたときに、働いていたIT企業から契約を更新したいという知らせを受けました。ですが、新しい給料に満足できずに退職。Aさんの会社にビザを発行してもらい正社員として働くようになりました。

 

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Aさんの会社では様々なヨーロッパの国で撮った映像をオンラインで販売するという業務をしていました。なので、月に1回は他のヨーロッパの国に出張もしました。

 

起業したばかりの会社で認知度もほとんどなかったので最初の1-2ヶ月の売り上げはよくなかったですが、積極的に宣伝広告を出したり、ネットメディアのインタビューに出るようになると少しずつ顧客が増えるようになり、会社は軌道に乗り始めました。

 

しかし、そんな矢先に会社は終了してしまいます。

 

原因は、リスクが大きいことでした。

 

海外で映像を撮って販売する場合、その国に応じた法律があります。単に通りを撮っていてもそこに通行人が写っていれば、顔にモザイクを入れなければいけません。

 

また、ヨーロッパには旧市街地が世界遺産に指定されているところもありそういうところでは車両の進入ができず、大きなカメラを常に持ち歩かなければなりません。

 

また、それが原因でAさんとハンガリー人の社員、特に映像業界での仕事暦が長かったカメラマンとの間でしばしば意見の相違が起こるようになりました。

 

その結果、業績はあがっていたもののリスクが大きすぎるということで撤退することになりました。

 

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ハンガリーで起業することは大変か?

ハンガリーにはスズキなどの日本の企業がそこそこ進出しており、最近では日本人が経営する日本料理店も増えてきました。

 

では、ハンガリーで起業することは大変なのでしょうか?

 

Aさんが言っていたハンガリーでの起業に対する最大のネックは「税金の高さ」でした。ハンガリーで起業する場合は、国に収めなければならない税金がヨーロッパのほかの国よりもかなり高いらしく、それが原因でハンガリーでの起業をかなり悩んだそうです。

 

また、これは海外で起業する場合、全ての国に対して言えることですが起業に際して必要な書類集めや記入、提出は自分でしなければなりません。

 

代行してくれる会社はありますが、高額な費用がかかります。

 

また、Aさんのように英語もできないと日本語スピーカーがいない代行会社しかない場合は通訳者を雇わなければならないのでさらに出費がかさみます。

 

また、年末調整など会社のお金に関する書類も作成しなければならず、会計会社に頼むとさらに費用がかかります。

 

(書類のフォーマットは国ごとで違うので代行業者に頼むが無難だとAさんは言っていました)

 

なので、海外で起業する場合はその前に自分でどこまで出来て、どこからは代行業者などに頼む必要があり、その場合はいくらかかるのかを見積もっておく必要があります。また、起業するフィールドにおけるその国の法律はしっかり把握しておかなければなりません。

 

起業は日本でも海外でも簡単なことではありませんが、不可能なことではありません。しっかりと準備をすればいい結果がついてくると思います。

 

 

 

ハンガリーの休暇制度

 

僕が今、勤めているハンガリーの会社には様々な休暇制度がある。

 

まずは有給休暇

これは1年(1月から12月まで)で最低20日もらえる。最低というのはどうやら年齢によってもらえる日数が違うようで年齢が上がるともらえる日数もあがるようだ。だから、この会社でたとえ5年働いてたとしても年齢が20代なら1年しか働いていなくても40代の年齢の社員よりももらえる有給はすくない。

 

 

次は病気休暇

病気にかかってしまったときは病院に行き、診察を受け、診察を受けたことを証明する指定の書類をもらいそれを提出すれば病欠が認められる。また、病欠した際のお給料は75%と全額ではないが支払われる。

 

 

次はフレキシブル休暇

基本的にフルタイム勤務は8時間労働だが、例えば午前中に移民局に行かなければいけないなどやむを得ない事情があるときに午前中働くはずだった3時間を別の日に振り替えることができるという制度。

 

具体的な例を挙げると、9月20日は9時から17時まで働くことになっていたがどうしても午前中9時から12時まで移民局に行かなければならずその分の3時間を翌日の21日に+1時間の9時間労働、翌日の22日に+2時間の10時間労働などといった具合に振り替えができる。

 

 

最後は振り替え休暇

僕の会社はヨーロッパの様々な企業のカスタマーサポートをしているので、ハンガリーが祝日の時でも他のヨーロッパの国はそうではないので何人かの人間は働かなければならない。

そうなった場合、まずチームリーダーは働きたい人を募る。そして、祝日に働いた場合はその日の日給が2倍になるか1日分の有給休暇を得るかのどちらかの報酬を選ぶことができるようだ。

 

こういった様々な労働者に臨機応変に対応している制度の充実さには正直かなり驚いた。ここに書いたのはあくまでも僕に当てはまる休暇制度だけだが、子供がいる労働者には例えば子供が病気になったときに看病するために会社を休む制度などもあるようである。

 

 

 

1ヶ月いくらあればハンガリーで不自由なく暮らせるか?

 

今回はタイトルにあるとおり「1ヶ月いくらあればハンガリーで不自由なく暮らせるか」を僕の1ヶ月の収入と支出をもとに考えてみたいと思います。

 

収入

まず、僕の月の収入は以下のとおりです。

 

1、ハンガリーの会社からの月給・・・20万フォリント(約10万円)

2、ハンガリーの会社からの住宅手当・・・3万フォリント(約1万5千円)

3、副業からの収入・・・4万円

 

これにプラスで祝日出勤などで日給が2倍になったりボーナスが入るときもあります。

 

ですが、基本的には僕の平均月収はハンガリーの金額に全て換算すると約30万フォリントで日本円だと15万円くらいです。

 

 

支出

次に月の支出です。

 

1、家賃(光熱費、水道費、インターネット費など全て込み)・・・8万5千フォリント(約4万円)
* 他2人との共同生活で自分の部屋はあるが、キッチン、風呂、トイレ、洗濯機は共同。また、僕の部屋は4畳ほど。

2、ケータイ代・・・3500フォリント(約1500円)TelekomのSIMカード
* プリペイドで基本料金と3.5gbの利用量がもらえる。通話代はここにプラスされる
** インターネット使い放題は月10000フォリントで利用可能

3、定期代・・・9500フォリント(約5000円)

4、食費・・・15000フォリント(約7000円)

5、外食代・・・10000フォリント(約5000円)

6、学費の返済・・・15000円

 

これ以外に散髪代や雑貨費などがかかる月もあり、そういう時は合計で10000フォリント(約5000円)の出費が増えます。

 

僕は基本的に飲み会やパーティーに参加することは稀なのでお酒関係の出費は少ないです。

 

合計すると毎月約15万から16万フォリント(約7万から8万円)の出費です。

 

なので、収入の半分の支出で抑えられ、残りの半分は貯金や大きな買い物に使うことができます。

 

実際に、旅行をしたり、任天堂スイッチやノートパソコン、テレビなどを購入しました。

 

個人的には何不自由なく生活できているので、満足度は高いです。

 

ちなみに、日本円で月10万円の給料だとかなり安いですが、ハンガリーで月収が手取りで20万フォリントは20代の収入としては平均的なようなので、日本の20代の平均月収が20万円くらいなのと同じ感覚だと思います。

 

 

1ヶ月いくらあれば不自由ない生活を送れるか?

最後に今回のテーマについて僕の意見を書きます。

 

結論から言えば、月に20万フォリント(約10万円)あれば不自由ない生活を送れると思います。

 

もちろん、買い物が大好きだったり、飲み会やパーティーに頻繁に行く人、ほぼ毎日外食するという場合であれば話は変わってきますが、一般的な生活スタイルであればこの金額で十分かと思います。

 

ハンガリーの通貨価値は日本円の通貨価値の約半分なので旅行で日本円を持っていって現地通貨に換金すると約2倍になり、物価も日本円に換算するとかなり安いので旅行先としてもおすすめします。

 

ちなみに、フランスに留学していたときも同じようなスタイルでしたが、支出額は物価の違いもありかなり高かったです。

 

ブダペストお役立ち情報 -ハンガリーのいろはー

 

銀行

ハンガリーには様々な銀行がありますが、その中でも利用者が多いのはBudapest BankとOTP Bankです。英語を話せる銀行員の方も多くいます。

 

ハンガリーでもインターネットバンクは導入されているので家にいても残高の確認や送金が可能です。

 

Budapest Bankで口座を開設すると年に1回口座維持費として約10000ftが引き落とされます。

 

携帯電話会社

ハンガリーでは主にTelenor、TelekomそしてVodafoneの3社が利用されています。プリペイドとポストペイの2タイプがあり、プリペイドの場合は駅などにある売店でも支払いが出来ますが、最近では現金でのみ支払い可能になりました。

 

各社様々な料金プランがあるので直接店に行って確認するのが無難です。英語は通じます。

 

スーパーマーケット

SPAR、Lidl、ALDI、TESCO、Pennyの5つが街中で多く見られます。

 

SPARとTESCOは大きな店舗の場合が多く、食品以外にも服や書籍、電化製品、スポーツ用品などが売られています。

 

夜になると割引タイムがあったり、次の日が閉店日であれば生ものは半額以上になることがほとんどなのでねらい目です。

 

ショッピングモール 

ARKAD....メトロ2番の終点Ors vezer tere駅から徒歩1分

 

Westend...メトロ3番のNyugati駅から徒歩1分

 

Corvin Plaza....メトロ3番のCorvin Negyed駅から徒歩1分

 

Allee....メトロ4番のMoricz zsigmond korter駅から徒歩1分

 

Arena....メトロ2番のKeleti駅から徒歩5分

 

Mammut....メトロ2番のSzéll Kálmán tér駅から徒歩3分

 

 

日本食レストラン

Komachi....ブダペスト日本食といえばここ。日本のテレビでも紹介され、連日、日本人と外国人でにぎわっています。

月曜日が定休日でそれ以外は12時から22時まで営業しています。クレジットカード払いが出来ないので注意が必要です。

Web:komachi.hu

 

Biwako....こちらもブダペストで人気の日本食レストランです。料理の数はKomachiよりも多いです。

火曜日が定休日でそれ以外は11時30分から22時まで営業しています。

Web:

Biwako japanese ramen house. Ramen, miso, sake. | Biwako

 

日本食材店

 

Tokyo Plaza 

住所:1025, Bp. Törökvészi út 87-91 

営業時間:

平日・・・10時~19時、土曜日・・・10時~17時

 

 

Duna Party Bolt

 

住所:Budapest, Szépvölgyi út 2b, 1025

営業時間:

平日・・・8時~21時、土曜日・・・9時~20時、日曜日・・・10時~20時

 

Koreai Japan Elelmiszer

 

住所:Budapest, Szépvölgyi út 2, 1036

営業時間:

平日・・・10時~18時、土曜日・・・10時~16時

 

雑誌

MoncoCon....日本の文化やアニメ、ニュースなどを取り上げている日本に特化したハンガリーの雑誌です。月1回発行されていて売店などで購入できます。

MondoCon主催の日本フェスタは年に数回ブダペストで開催され大人気です。

Web:

MondoCon | Anime, Manga, Játékok, Fantázia

 

美容室

井上さんブダペスト在住暦は長く関西出身の明るく優しい美容師さんです)

 

料金:男性は4000ft前後(15€)/ 女性は7000ft前後(25€)

場所:平日:5区Garibaldi utca / 週末:3区Polgár utca7

アドレス:katsuyo70@gmail.com

携帯電話:0036-30-791-3788

 

*大人気の美容師さんなので予約は必須です。予約時にお願いしたい髪型を伝えたり、だいたいの値段を聞けます。

 

*カラー(要予約)、パーマ(要予約)やっています。 

 

 

おことわり

情報はすでに更新していきますが、まれに異なる場合があります。

その際はご了承ください。

ブダペストの公共温泉は安くて快適で最高だった

 

ハンガリーはあまり知られてはいませんが、日本と匹敵するほどの温泉大国で、首都ブダペストには公共温泉がいくつもある。

 

温泉といっても日本のように男女別れてはいるわけでなく、水着着用の男女混浴スタイルだ。

 

中には様々な温度の温泉があったり、露天風呂やサウナもある。

 

一般的にハンガリーの温泉といえばセーチェニ温泉が有名だが、ここは1回のチケットが約5000ftとかなり高い。(日本でお風呂が1回5000円と同じ感覚なのでどのくらい高いかはわかるだろう)

 

週末にはさらに値段が上がる。

 

なので、お金があまりない僕は二の足を踏んでいたのだが、ついにそこそこの値段で思う存分温泉を楽しめる場所を見つけた。

 

それがこの場所。

en.palatinusstrand.hu

 

ブダペストのマーガレット島という小さな島の中にあり、夏はプールとして使われていたところが改装され温泉としてオープンしたようだ。

 

注目なのはなんと言っても値段。

 

1日券は週末でも2800ftと比較的安く、3時間券は2000ftとお得である。そのほかにファミリー券などもある。

 

ただし、水着着用なので水着はお忘れなく。あとはタオル、サンダル、シャンプーなどは持って行ったほうがいい。(日本のように洗う場所はなく、シャワーがあるだけ)

 

お風呂は35℃と40℃の温泉が2つと様々な温度のサウナが3つ。それと水風呂と露天風呂が1つずつ。それと子供用の温泉がある。

 

あとは、寝そべることができる簡易ベンチがいくつかあり、上の階には小さなイートスペースがあり、ケーキやパン、ビールなどを購入できる。

 

また、ロッカーも完備されているのでセキュリティーも安全で、鍵は日本と同じように手や足につけるタイプになっている。

 

今回は3時間券を購入して入泉したが最高だった。

 

ハンガリーの温泉では35℃前後の日本人にとってはちょっと物足りない温度のお風呂が主流だがここには40℃のお風呂もあり、よかった。それ以上に露天風呂が快適で、雪を見ながらのお風呂は疲れを忘れ、最高に癒された。

 

あとは、別料金でマッサージも受けられるようなので次の機会に試してみたい。

 

最高に癒された日曜日だった。

 

 

ハンガリーの社員待遇の1つ「カフェテリアシステム」とは?

 

ハンガリーの会社には「カフェテリアシステム」という画期的な制度がある。

 

これは給料とは別に何かしらの補助を受けられるというものである。

 

例えば、現金補助、家賃補助、食費補助、ジム費補助、映画鑑賞補助などがある。

 

まず、カフェテリアシステムは1年ごとに更新ができる。つまり、一度決めてしまうと1年間は変更ができない。

 

そして、カフェテリアシステムには勤務年数や年齢に応じて金額の上限がある。

 

僕の場合を例に挙げて説明すると・・・

昨年、僕は8月から今の会社で働き始め、3ヶ月間は試用期間でカフェテリアを得られず、11月からカフェテリアを使うことができるようになった。したがって、11月と12月の2ヶ月間のカフェテリアをまずは決めなければならない。

 

2ヶ月間のカフェテリアの僕の上限は4万フォリントでこの額以内で好きな補助を好きな金額で組み合わせることができる。

 

ただし、補助の種類によっては税金が取られるものもあるので注意が必要である。

 

最終的に僕が選んだのは

 

1、現金補助を1万フォリント

これは最大で1万フォリントの現金を得ることができる

 

2、食事補助を3万フォリント

これはスーパーやレストランで使えることができるチケットを支給される

 

の2つを選んだ。

 

ここから税金が引かれ最終的には3万5千フォリント前後の補助になってしまったが、逆に言えば給料とは別に3万5千フォリントを得たということである。

 

今年は家賃補助を選んだ。これは外国人用のカフェテリアのようで家賃の補助が得られる。

 

この補助の最大の特徴は税金がかからない部分で僕は毎月給料とは別に3万5千フォリントを現金で受け取ることになる。

 

 

よくジムに通う同僚はジムの利用費に使えるカフェテリアを選んでおり、映画鑑賞が好きな同僚は映画館のチケットの支払いに使えるカフェテリアを選んでいた。

 

これはハンガリーの社会の画期的なシステムの1つだと思う。

 

語学力が中級レベルでも海外のIT企業で働けるのか?

 

「語学力が中級レベルでも海外の企業で働けますか?」という質問をたまに受ける。

 

中級レベルというのが具体的にはどのレベルをさすのか、そして海外企業がどのジャンルの企業をさすのかで話はかなり変わってくるが、僕の体験をベースにこの質問に答えてみたい。

 

僕の具体的な語学力

 

僕の使える外国語は英語とフランス語でレベルはともに中級だと思う。

では、中級の中でも具体的にどのレベルなのか分析してみる。

 

英語

英語の試験の結果だけでいうなら、大学2年次にTOEICを受け、650点前後でその後、大学用のTOEFLを受け、550点だった。それ以降は英語の試験は一切受けていない。ちなみに、英語学部の卒業ではなく、

 

経歴でいえば、大学卒業後にハンガリーのIT企業に就職し、1年間日英の通訳や翻訳をやり、上司からはそれなりに仕事を評価してもらった。

社内の公用語は英語で会議なども英語で行われたが、仕事で英語が理解できないなど言語の壁にぶつかることはほぼなかった。

 

その後、ハンガリーのゲーム会社に移り、日英の翻訳とテスターとして働き、同じく同僚とのやり取りは英語だったが問題はなかった。

 

そして、現在はハンガリーのIT企業でフランス語のカスタマーサービスとして働いているのでメインの言語はフランス語だが、上司とのやり取りや会議では英語を使う。が、今のところこれといった問題はなくスムーズに仕事をこなせている。

 

最後に自分の英語力を5点満点で自己評価すると・・・

 

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フランス語

大学入学時に主専攻としてはじめたフランス語。大学3年次から4年次までフランスに留学していたが、留学生活になじめずフランス語をやめ、イタリア語を勉強するなどしたため、語学力はそこまで伸びず。

 

ただし、大学在学時は学内にいたフランス人の留学生と仲良くなり、フランス語で会話をしたり、フランス語のプライベートスクールに約1年通うなどして自主的にフランス語を勉強した。

 

フランス語検定は準2級を大学2年次に取得し、それ以降は受けていない。

 

現在は、ハンガリーのIT企業でフランス語のカスタマーサービスとして主に電話でフランス語を使い、ユーザーと話し、彼らのIT製品に関する相談を聞き、トラブルシュッティングをしている。

フランス人だけでなく、モロッコ人やチュニジア人ともフランス語で話す。

 

時折、相手が言っていることがわからないこともあるが今のところはそれなりに仕事ができている。

 

最後に自分のフランス語力を5点満点で自己評価すると・・・

 

書く:3

読む:1

聞く:2

話す:4

 

英語、フランス語ともに読む能力が著しく低いと理解している。

翻訳やメールをするときはGoogle翻訳を使い、一度ある程度の意味を理解してから取り掛かるようにしている。

 

海外企業といってもいろいろな企業がある

 

海外企業で働きたいといってもいろいろな企業がある。

 

例えば、海外のレストランでコックとして働きたければ語学力はそれほど重視されずむしろ経験を求められるが、接客であればそれなりの語学力は要求される。

 

また、僕のようにIT企業で働きたければ最低限のIT関連の用語や知識は要求される。

会計士として働きたければ外国語で書類を正確に読み、書ける能力が必要になる。

 

このように海外で働きたいといっても働く場所によって必要になるものが違ってくる。

 

なので、自分がどの分野で働きたいかをまずはしっかりと考える必要がある。

 

 

語学力が中級レベルでも海外の企業で働けるのか?

 

僕のように語学力が大学受験レベルに毛が生えた程度だと仮定して、改めて冒頭の質問に答えると、僕は十分働けると思う。

 

もちろん、先ほど書いたとおりどの分野で働くかによって話は変わってくるが、特殊な能力を必要としない分野であれば十分可能だと思う。

 

僕はIT企業で働いているが、もともとITの深い知識があったわけではない。

 

一般の人と同じようにパソコンやタブレットを使っているだけで、インターネットの使い方やメールの送り方は知っているが、Outlookが開かなくなった際にどうすればいいのか、アカウントがロックされた場合にどうすればいいのかなどITのカスタマーサービスに必要な知識はまったく持っていなかった。

 

それらは研修で教わるので問題ないし、2ヶ月も働けば自然となれる。

 

極論をいってしまえば、働けるか働けないかはその人次第だと思う。

 

どんなに高い語学力があっても仕事の能力が低かったり、性格に問題があって同僚といい関係を築けなければ海外では解雇される。

 

なので、もしも海外就職を語学力が原因で迷っているなら思い切って挑戦してみることをおすすめする。

 

語学力は現地で3ヶ月も暮らせば自然と鍛えられる。