ハンガリーから発信中

世の中はおもしろい出来事であふれている

ハンガリー生活に関してよく聞かれることに答えてみた

 

ありがたいことに月に2-3通はハンガリーでの就職や生活について問い合わせを受けるようになりました。日本とハンガリーがワーホリ協定を結んでからその数は少しずつ増えています。

 

そこで今回はよく聞かれるハンガリー生活、とりわけブダペスト生活に関する質問の答えをこちらにも書いておこうと思います。

 

ちなみに、海外就活に関してはまずはこちらをお読みください!

note.mu

 

1、ブダペストの治安はどうですか?

 

治安はヨーロッパの中ではかなりいいです。

いわゆる危険な地区、治安が悪い地区はありますが、都市全体の治安はいいです。例えば、夜中に女性がひとりで外出しても大丈夫です。

僕は2年半ほどブダペストに住んでいますが、幸い今まで危険な経験をしたことはありません。

治安に関してはこちらに詳しく書いています。

japangary.hatenablog.com

 

2、ハンガリーの食事はどうですか?

 

ハンガリー内陸国で海に接していないので魚を食べる習慣がありません。また、基本的に肉料理や煮込み料理など脂っこいものを好むので日本人が慣れるには少し時間がかかるかもしれません。

もちろん、ハンガリー料理の中にはおいしいものも多いです。また、ケバブやピザなどは安く購入できます。また、最近ではUber eatsのような宅配サービスも浸透しています。

ちなみに僕はほぼ毎日自炊しています。

 

3、ハンガリーの物価はどうですか?

 

食べ物の物価は比較的安いです。

ただ、ハンガリーは独自通貨であるフォリントを採用しており、これは日本円の約半分、ユーロの約3分の1の通貨価値しかないので輸入品に関してはフォリントで換算すると高いという印象を受けます。

 

ちなみに、僕のハンガリーでの生活の収入と支出に関して気になる方はこちらを参考にしてください。

japangary.hatenablog.com

 

4、ハンガリーは住みやすいですか?

 

夏は極端に暑く(35度前後、40度近くなる日も)、冬は極端に寒く(氷点下を記録することも)、春と秋がないので日本のような四季をはっきりと感じることはありません。ただ、これは1年も住めば慣れます。

ハンガリーでは年に2回日本フェスタが開催されたり、日本に特化した雑誌があったり、大学で日本語を学ぶ学生が比較的多いなど親日的な国なので日本人には住みやすいです。

言語はハンガリー語で年配のハンガリー人は英語が話せないことが多いのでお店やレストランに行ったときにまれに意思疎通ができないことがありますが、基本的に英語は通じます。

また、日本人だからといった差別を受けたことはありませんが、チャイニーズと間違われて差別的なからかいをされたことはあります。

japangary.hatenablog.com

 

5、ハンガリー人はどうですか?

 

外見的な特徴で言えば、男性はスキンヘッドで大柄な人が多いです。

性格は短気な人が多いですが、基本的には優しいです。また、家族とのつながりが強い人がほとんどです。(これはヨーロッパの文化ですが)

ハンガリーにはパーリンカというアルコール度数が非常に高いお酒があり、ハンガリー人、とりわけ男性は食前酒としてこれを飲む人が多いくらい、お酒が大好きな国民でもあります。

 

6、ハンガリーで起業することについてどう思いますか?

 

僕自身、起業したことがないのでなんともいえませんが以前、ハンガリーで起業した日本人男性と働いていましたが、その方曰く、ハンガリーは税金が高いので起業はおすすめしないとのことでした。

 

ちなみに、最近ではハンガリーにも多くのスタートアップ企業が誕生しています。

もっとも有名なハンガリーの企業はプレゼンソフトを開発しているPreziです。

prezi.com

 

7、ハンガリーに日本人コミュニティーはありますか?

 

残念ながら僕はここにほとんど日本人の知り合いがいません。

ですが、ハンガリーに留学に来る日本人は毎年数人いることは知っていますし、ワーホリで来る人も増えているのでおそらくコミュニティーはあると思います。

 

また、ブダペストには駐在員やハーフの子供が主に通う日本人学校があり、そこでは保護者のひとたちのコミュニティーがあります。

 

ロシア語はおそロシア?! マンツーマンレッスン編

 

マンツーマンレッスンを快く引き受けてくれたロシア語の先生はとにかくテンションが高かった。彼女は40代後半で背が高く、関西弁が混じった日本語を流暢に話す。レッスンは毎週月曜日の10時から11時の1時間でテキストは僕が持ち込んだ市販のものを使うことになった。

レッスン初日、早くも僕のロシア語の自主学習のボロが出始めた。

先生に、キリル文字を読めるか確認すると言われ先生が指さす単語を読むことになったのだが、すらすら読めないのである。


緊張していたわけではない。

 

キリル文字を習得したように感じていたのは自己満足で実際はしっかりと習得できていなかったのである。結局、マンツーマンレッスンはキリル文字の習得からスタートすることになった。

 

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先生のレッスンは楽しかった。最初にロシア語でのフリートークをやり、次に文法の時間、最後にテキストを読む時間になった。

 

ロシア語のフリートークは初心者には難しい。それでも語学力を向上させるためにはもってこいの方法である。

 

ロシア語にもフランス語やイタリア語と同様に日本人にとって発音しにくい単語がある。先生はフリートークで丁寧に僕の発音を直してくれた。文法も聞き心地のいい関西弁交じりの日本語で1つ1つテンポよく、でも丁寧に説明してくれた。

僕のロシア語への学習熱はさらに燃え上がった。


そんな状態が3か月過ぎた。

 

僕のロシア語は自分でも驚くほど上達した。まず、キリル文字がほとんど完璧にすらすら読めるようになったのである。そして、フリートークでも最初のころと比べると明らかにロシア語をしゃべれるようになったのである。


先生は僕の成長を自分のことのように喜んでくれた。僕はそんな先生をさらに喜ばせたく、ロシア語検定の受験を考えるようになったのであった。

 

なぜハンガリーで新卒が内定をゲットすることができたのか 仕上げ編

準備編と実践編で書いたことをやった結果、ありがたいことにハンガリーのとあるIT企業から唯一いい返事をもらった。いい返事とは僕を採用することに興味があるというものである。そして、もともと2015年の12月にハンガリーに行く予定があったので、そのときにそのハンガリーの企業と現地で面接をすることになった。

 

面接内容は志望動機などの一般的な質問からその会社の製品についての質問など事前にいくつか問題を出され、それについて答えを考えてほしいと言われた。それを言われたのが9月だったのでそこからその会社のホームページをみて、その会社の製品をくまなくチェックし、いろいろと質問への答えをまとめた。

 

ところが、その会社は日本の会社と取引をしている会社で、幕張メッセで行われるITフェスにブースを出すことが決まったようで10月のある日、その会社からそのフェスでボランティアとして働いてみないかと言われた。

 

面接よりも直接その会社の仕事がわかるし、会社側も僕の能力が直接わかるので、双方にメリットがあり、参加させてもらうことにした。そして、3日間のフェスすべてに参加し、通訳や日本人のお客さんへの製品の説明などの仕事をこなした。そのフェスにはその会社の社長もきていたので、社長とも一緒に3日間働いた。

 

そして、3日目の最後に社長が直々に僕の能力を高く評価してくれ、給料などについて交渉をしその場で正式な内定をもらうことができた。

 

準備編、実践編でしっかりとやったからこそハンガリーのITの会社から内定をゲットすることができたと思う。ただ、そうはいっても僕の場合は非常にレアなケースだと思う。というのは、もしその会社が日本のフェスにブースを出さなければ、予定通り面接になっていただろうし、僕の能力を直接見てもらう機会もなかったと思う。ということは結果も別のものになっていた可能性もありうる。

 

要は、日本の就活でもそうだが就活には運が必要になってくる場合が多々あるということである。どんなに行きたい会社でもその会社に空きがなければ意味ないし、たまたま社長がインターンに来ていてその場で直接能力を評価してもらえる場合もある。ただし、人間は運をつくることはできない。重要なのは運がきたときにそれをしっかりとつかむ勝負強さだと思う。

 

僕の場合、東京までの交通費やホテル代、飯代などはその会社はもちろん出してくれず全て実費だった。貧乏大学生だったのでこれらの出費は痛かったが、それでも直感的にこのチャンスは逃すべきではないと思い参加した。その結果、内定を得ることができた。

 

 

しかし、内定をゲットした後も問題はある。その最大の問題が労働ビザだ。とくにヨーロッパは移民、難民問題の影響でビザが出にくくなっている。

 

僕の場合は最初の1年はインターンシップという形で働くことになり、ハンガリーにあるインターンシップ団体が僕とその会社の間に入ってインターンシップ手続きと滞在許可証の発行を手伝ってくれた。そして、1年後には正式な労働ビザに切り替えるようである。会社のHRの女性曰く、その方が労働ビザがすんなり下りるようである。

 

というわけで、海外で就活シリーズは全3回で終了。ちょっと僕のケースは特殊なので今回の結果編は参考にならない方が多いと思うがそれでも、準備編と実践編は参考になると思う!

 

とくに、これは日本の就活でもそうだが、準備がいい結果を生むためには必須だ!いい準備をすればいい結果も生まれる!

 

 

なぜハンガリーで新卒が就職することができたのか 実践編

 

実践編はいたってシンプルだ。

 

調べて書きとめた企業のメールアドレスに英語版の履歴書を添付し、メールに自分の名前や学歴等を書いて、ハンガリーで仕事を探していて、新卒を採用する予定はあるかどうかを尋ねる文章を書いてひたすら送るだけ。

 

ただ、もちろん英語にも礼儀正しい英語というものがある。日本語の○○様や拝啓、敬具などのようなものもあり、それがあるかないかで第一印象が代わってしまう。

 

そして、僕の場合は60社は送ったが、大半は返ってこなかった。返ってきたうちの8割は採る予定がないというもので1割はまだ分からないからもう少しあとになってからもう一度聞いてほしいというもの、そして残りの1割が予定があるというものだった。予定があるといった企業のうち、さらに詳しい履歴書を要求してきた企業もあった。たとえば、大学時代に何を学んだのかなどでその辺は日本の就活と似てる。違うのはそれを英語で書かないといけないので、あらかじめ用意してもいいだろう。



予定があってさらに詳しい履歴書を要求されたからといって内定にぐっと近づいたと思ってはいけない。というのも、たとえば自分が大学で学んだことと企業が求めている人材が違えば採用される可能性は減る。つまり、自分は文系だが企業側が技術系を求めていれば新卒採用予定があってももちろんおとされる。実際、僕もそういう理由で2社くらい海外の企業を落ちた。

 

あとは、文化の違いで相手の対応を不快に思うことも多々ある。しかし、それで文句を言ってしまっては海外で働くことは難しいと思う。海外で働きたいのであれば我慢が必要。日本のサービスの良さは海外では異常だ。



実践編で他に気をつけることはあせらないこと。海外の企業は時差の関係もあり、メールの返信が非常に遅い。1週間返ってこないこともある。僕はそんなときもう1度送ったりもしましたが、相手にはばっちり届いているし、相手も忙しいので今思うとしっかり待つべきだったと思った。

 

こんなところで実践編は以上。

 

大事なことをもう1度まとめると・・・

 

①根気

②へこたれない

③一喜一憂しない

 

準備も重要だが、この実践編も内定獲得のためにはもちろん重要!

 

次回は仕上げ編ということで面接の注意点などを書きたいと思う!!

 

 

なぜハンガリーで新卒が就職することができたのか 準備編

 

グローバル化の波が押し寄せ、以前よりも簡単に異文化に触れることができるようになり、他の国で仕事をしてみたいという人は多くなった。

 

しかし、たとえ日系企業であっても海外で内定をゲットするのは一筋縄ではいかない。時には実力だけでなく運も必要になってくる。

 

が、いくら実力や運があってもそれを発揮できるための準備を怠ればいい結果は出ない。たとえば、入試も同じでいくら実力や運があってもその大学の入試問題の傾向調査や時間配分決定など準備を怠れば合格できるものもできない可能性が出てくる。

 

就活は入試と違い得点を取れば合格できるものではないが入念に準備をすればいい結果が出やすくなるという点は同じだと思う。

 

僕は大学3年の後期(9月)から4年の前期(5月)までフランスに留学し、帰国後日本の会社を3社受けうち2社から内定をもらった。そして、夏休み後、日本での就活から海外での就活へと切り替え準備を始めた。結果、ハンガリーの現地のIT企業から内定をもらうことができた。

 

冒頭にも書いたが、海外で仕事をしてみたい人は年々増加しており、僕の友人にも数人興味を持っている人はいた。そして、彼らからどうやってハンガリーの現地企業から内定をもらったのか聞かれることが多かった。

 

そこで、このブログでも僕がどうやって内定をゲットしたのかを書き、少しでも海外就活に興味を持っている人の助けになればいいと思っている。

 

 

いい準備はいい結果を生む

 

 

何事も準備がしっかりしていないままやるといい結果は生まれない。

 

準備をすれば必ずいい結果が出るとは言えないが、少なくとも準備をしないといい結果は生まれない。

 

 

1、日本文と英文の履歴書の作成

 

やはり就活といえば履歴書が必要不可欠だ。

 

これは海外でも同じ。ただし、ハンガリーの企業だからハンガリー語で書かなければならないわけではない。

その国の言語で書けるなら書いたほうがいいが、書けなければ英語で問題ない。

 

書く内容は、氏名、生年月日、住所、学歴、職歴、資格、スキルなどでWordで作成した。

あとはWordの右上に写真を貼る。

 

志望動機は書かなかったが、書いたほうがいいだろう。

 

日本文の履歴書は現地企業であれば要求されないが、日系企業であれば要求されるので作っておいても損ではない。

 

あとは、これは絶対に書いておきたいということがあれば書いても問題ない。

 

この時の注意するポイントは文法ミスやスペルミスをしないこと。

 

これは万国共通で、履歴書でその人の第一印象は決まってしまう。

 

ちょっとしたスペルミスでも読み手には「この人はミスをしやすい人なのかも」といった感じを受けるかもしれない。

 

なので、丁寧に作成することが必要だ。



2、企業リストを作る

 

その国にどんな企業があるのか知らなければそもそも就活は始まらない。

なので、その国の企業リストを作成する必要がある。

 

僕の場合は、Jetroのサイトでハンガリーにある日系企業リストを見つけたのでまずはそれを活用した。

 

Jetro以外でも、ネットで「○○(国名) 日系企業」といった感じで検索すると出てくる。



現地企業の場合は日本語で検索しても出てこないことがほとんどなので、たとえば「○○(国名) Recruit」や「○○(国名) Company list」などと調べるとその国の現地企業の情報が簡単にゲットできる。

 

 

3、企業リストの企業を片っ端からネットで調べる

 

企業リストができたら、その企業の名前を検索し、その企業のサイトにアクセスしどういう会社なのか把握する。

 

気になったものがあれば、リクルートやキャリアというページを探す。

 

大抵、そこにリクルート用のメールアドレスが書いてあるので企業リストに書き留めておく。が、万が一リクルートページやリクルートアドレスが載ってない場合は、コンタクトページを探す。コンタクトページにはアドレスか送信フォームがあるので、それを書き留めておく。



以上が準備編。



僕の場合、この準備段階だけで1か月くらいかかった。

意外にブダペストにある日系企業は多いので、その企業のサイトを1つずつ訪問し、調べるのは骨が折れる作業だった。

 

もちろん、日系企業だけでなく、現地企業のリストも作成した。

 

その場合、現地企業のサイトは英語かハンガリー語版しかないので、なおさら骨が折る作業だった。


しかし、ここで手を抜くといい結果は出ないので、この準備段階は海外就活で最も重要かもしれない。

 

 

ロシア語はおそロシア?! 文法習得編


ロシア語の文法はフランス語やイタリア語のそれとは比べ物にならないほど難しい。

その最大の理由が日本語のように格変化があるからだ。

格変化とは、~を、~に、~のというようなもので日本語の私を、私に、私のという変化がロシア語にもある。

それはつまり、その格変化をすべて覚えなければならないことを意味する。


また、基本を覚えたら例外も覚えなければならない。

この格変化を習得して初めてロシア語の文法のスタートラインに立てる(笑)


しかし、これがどう頑張っても覚えられない。

参考書についている問題は量が少なく練習にならない。


ネットでロシア語の格変化の練習問題を探すもなく・・・。

ロシア語学習は早々と暗礁に乗り上げてしまった。
それから1週間、必死に暗記しようとしたが厳しかった。

もともと、自分は暗記が得意な方ではない。


語学は単語や文法など少なからず暗記しなければならないことがあるのだが、僕の場合はこれらを暗記しないで、外国人と話すうえで自然に身体に覚えこませていった。

ロシア人の女の子とは相変わらず毎日チャットしているが、向こうは仕事をしているためチャットできる時間は限られている。
ましてや、通話もできない。


そして、周りにロシア人の知り合いはいない。

僕のモチベーションは一気に下がっていき、ついにロシア語をあきらめる直前まできてしまった。


しかし、ここで1つの考えが浮かんだ。

僕の大学には幸い、ロシア語の授業があり、ロシア人の先生が常勤していた。

僕はその先生に放課後のマンツーマンレッスンをお願いすることにした。

先生になぜロシア語を勉強しているのか、今までの学習の経緯や問題点を伝え、マンツーマンレッスンをお願いすると、快く引き受けてくれ、さっそく次の週から毎週1時間レッスンをしてくれることになった。値段はもちろん無料!


ロシア語習得への道が一気に開けた!

 

 

ロシア語はおそロシア?! キリル文字習得編

 

ロシア語と出会ったのは大学に入学してわりとすぐのことだった。お互いの言語を教えあういわゆる言語交換サイトで日本や日本語に興味を持っているロシア人の女性と知り合ったのがきっかけだった。

彼女は僕よりも3歳年上で、大学を卒業し、プロのカメラマンとしてフリーで働いてるとのことだった。


彼女は英語が話せたので、僕らは英語でチャットをして仲を深めていった。

彼女は日本語を勉強したいようだが、なにから始めたらいいかわからないという状況だったので、僕は彼女に日本語のあいさつや簡単な文章を教えた。

一方、彼女もロシア語を教えてあげるといってくれたが、その時はフランス語と英語で手いっぱいだったので断ってしまった。それにその時は英語で話せるからわざわざロシア語を勉強する必要ないと思っていたし、ロシアにもロシア語にも興味がなかった。

それから1年が経ち、大学2年生になった。相変わらず彼女とは毎日英語でチャットをしていた。そんな大学2年生のある日、ふとロシア語を勉強してみたいと思うようになった。

それは英語、フランス語と外国語を始めた僕が抱いたある感情からくる思いだった。

その感情とは、外国人と話すときはその人の母国語か自分の母国語である日本語で話したいというものだ。

英語は確かに役に立つ。今日、多くの人が話せるので英語が話せれば世界中の人と話すことができる。しかし、言語は英語だけではない。日本語もあるし、フランス語やイタリア語、ロシア語などたくさんの言語がある。

僕はたとえばフランス人と話すときはフランス語か日本語で話す。

また、たとえばスペイン人と話すときは、僕はスペイン語ができないのでスペイン語では話せないが、相手が日本語を話せれば日本語で話す。お互いが互いの言語を話せないときは最終手段として英語で話す。


1年間、2つの外国語に触れた結果抱いた感情だった。


そして、それから僕は彼女にお願いしてロシア語を教えてもらいつつ、自分でも参考書を1冊買ってロシア語を始めた。

ロシア語は想像以上に難しかった。
まず、文字が違う。

フランス語やイタリア語、英語はローマ文字で日本人には見慣れたものだが、ロシア語はキリル文字という独特の文字を使う。

ロシア語を習得するためにはキリル文字の習得が必須だった。

僕の覚え方は極めて古典的である。それは、ひたすら書いて覚えるというものだ。

英単語でも構文でもとにかくなんでも書いて、書いたものを読んで、書きながら読んで覚える。キリル文字もなんども書いた。書いて書いて書きまくった。

そんな古典的な努力のかいもあってなんとかキリル文字を習得。これでやっとロシア語学習のスタートラインに立った。

次の壁は文法だった。

 

人間は母語を話す機会が少なくなると母語を忘れたり、レベルが落ちたりするのか?

 

よく海外に住んでいたり、留学で一定期間海外に行き日本語を話さなくなると「日本語のレベルが落ちた」とか「日本語忘れちゃった」などの冗談をいう人がいる。

 

しかし、あれは本当に冗談で済む話なのだろうか?

 

僕は2回海外に長期滞在し、日本語をほとんど話さない経験をした。

 

1回目は大学3年生(21歳)から大学4年生(22歳)のときの1年間、フランスに留学した。僕の留学先の大学には日本人が1人もいなかったので日本人と日本語を話す機会はほとんどなかった。ただ、寮の同じ階にいた韓国人の女の子が日本語を話せたので彼女とたまに会ったときに日本語を話した。

 

また、いつも一緒にいた友人の1人だったイタリア人の女の子も日本語が話せたので会ったときは日本語で話した。

 

なので、それほど日本語を話す機会が減ったわけではないが、日本にいる時よりは少なくなった。

 

2回目は大学卒業(23歳)から現在(26歳)までの3年で、ハンガリーのIT企業に就職し、暮らしている。僕はここに日本人の知り合いがほとんどおらず、職場にも日本人は僕しかいない。

 

2か月に1回日本人の美容師さんに髪を切ってもらうときに日本語を話す以外はほとんど日本語を話す機会がない。

 

では、僕の日本語のレベルはどうなったのだろうか?

 

フランス留学時は目立った変化はなかったが、ハンガリー移住した現在は若干レベルが落ちたと感じている。例えば、言いたい日本語の単語が出てこなかったり、発音やイントネーションがおかしかったり。

 

実際、2017年の夏に日本に一時帰国し、家族や友達と話した際に彼らから「イントネーションがおかしい」や「日本語のレベルが落ちたね」といわれた。

 

言いたい言葉が出てこないというのは海外で住んでいれば誰しもが経験するのではないだろうか。例えば、イタリアに長く住んでいるサッカー選手の長友選手は契約延長したときの日本語の記者会見で「合意していた」という日本語が出てこなくてイタリア語で言っていた。

 

www.youtube.com

 

しかしながら、人間は母語を話す機会が減ると本当にそのレベルが落ちたり、忘れたりするのだろうか?それはただの思い込みではないだろうか?少し考えてみたい。

 

外国語を話すようになると母国語を忘れる? 

www.babbel.com

 

「あなたの母語を忘れることは可能か?」という記事を読んだ。

 

L1 attrition, or first language attrition, is governed by two main factors: the increasing use and dominance of the L2, or learned language, and the reduction of exposure to the L1. This attrition tends to make itself evident in the constriction of the speaker’s vocabulary, while knowledge of grammar (structure) and phonology (sound) remains more stable. A speaker’s attitude and motivation toward his or her new and native languages can also have an effect on language attrition. 

 

L1(母語)または第1言語の喪失は、L2(第2言語)の使用の増加や支配、学習、そしてL1の使用の減少という2つの主な要因によって生じます。この使用の減少は、文法(構造)と音韻(音)の知識は安定したままで、話者の語彙の収縮で明らかになる傾向にある。話し手の態度や、新しい母国語に対する話者の態度やモチベーションも言語の喪失に影響を及ぼします。

 

母語はそれを使う機会が減り、反対に第2言語、つまり外国語を使う機会が多くなると喪失する。とりわけ語彙の面でその傾向があらわれるようである。

 

これは長友選手が「合意する」という日本語がでてこなかった現象そのものである。

 

しかしながら、

 

there is scant research into how exactly the frequency of language usage correlates to attrition

 

言語の使用頻度がその衰退とどのように相関しているかについての研究はほとんどない

 

 とあるように母語を話さなくなると本当にそのレベルが落ちるのかどうかについての科学的な研究はまだされていないようである。

 

幼少期に外国語を学ぶと母語を忘れる?

 

BBCの「あなたは母語を失うのか?」という記事も読んだ。

 

www.bbc.com

 

In children, the phenomenon is somewhat easier to explain since their brains are generally more flexible and adaptable. Until the age of about 12, a person’s language skills are relatively vulnerable to change. Studies on international adoptees have found that even nine-year-olds can almost completely forget their first language when they are removed from their country of birth.

 

But in adults, the first language is unlikely to disappear entirely except in extreme circumstances.

 

小児では、脳の一般的な柔軟性と適応性が高いため、この現象(母語の喪失)は説明がやや容易です。約12歳まで、人の言語スキルは比較的脆弱です。研究によると、9歳の子供が出生地から離れたとき、ほとんど母語を忘れるでしょう。

 

しかし、成人では、第1言語は極端な状況を除いて完全に消滅する可能性は低い。

 

よく子供は脳が柔軟だから幼少期に複数の言語を勉強させれば将来バイリンガルになれるといった記事もよくあるが、脳が柔軟な故に母語を忘れてしまう可能性もあることは間違いない。

 

また、以下のような研究結果もある。

 

native fluency is also strongly linked to how we manage the different languages in our brain. “The fundamental difference between a monolingual and bilingual brain is that when you become bilingual, you have to add some kind of control module that allows you to switch”

 

母国語の流暢さは、私たちが脳内のさまざまな言語をどのように管理するかに強く結びついています。「単一言語話者とバイリンガルの脳の基本的な違いは、バイリンガルになると、スイッチするためのコントロールモジュールを追加する必要があるということです」

 

つまり、外国語を習得してそれを使う際に我々は頭の中で言語を切り替えるスイッチのようなものをつくるが、それがうまくいかないと外国語も母国語も流暢に話せなくなるということだ。

 

“流暢さ”というのが母語の喪失や衰退とリンクしているのは間違いなさそうだ。

 

それから、母語は自身のアイデンティティーと深く結びついている。

 

Knowledge of your native language feels different to other sorts of knowledge. It’s a vital, foundational, a priori knowledge that’s intricately wound up with your notion of identity.

 

あなたの母国語の知識は、他の種類の知識とは違います。それはあなたのアイデンティティという概念に複雑に絡んでいる不可欠で基礎的で先験的な知識です。

 

母語は我々のアイデンティティと絡んでいるので、仮に母語を使わなくなってもそれをそう簡単に失うことはない。それは同時に、アイデンティティがまだしっかり確立されていない子供が幼児期に母語を話さなくなると母語を忘れてしまうという説を強く裏付けることになる。

 

まとめ

母語と外国語の使用頻度における母語の喪失」について科学的な研究が多くされているわけではないようなのでグラフやデータなど具体的な資料を見つけることはできなかった。(僕の探し方が悪いのかもしれないが・・・)

 

したがって、母語を話す機会が減り、外国語を話す機会が増えると母語のレベルが落ちたり、母語を話せなくなると一概にいうことはできないが、上で取り上げた2つの記事や長友選手の例、そして自分自身の経験から分析するとその可能性は十分あるようである。

 

とりわけ、子供は母語を忘れてしまう可能性が極めて高いので自分の子供をマルチリンガルに育てたいと考えているお父さんお母さんはよく考えてから実行すべきである。母語を忘れてしまっては取り返しがつかない。

 

※記事の翻訳ミスがあればコメント欄で教えてください

 

 

ハンガリーでメガネを買ってみた -海外で後悔しないメガネの買い方ー

 

ハンガリーでというより海外で初めて新しいメガネを買いました。

 

きっかけは会社の健康診断で今使ってるメガネでは視力が不十分だといわれたのと僕自身コンタクトに興味があったのでとりあえず本格的な視力検査を受けてみることにしました。

 

ハンガリーでは視力検査は眼鏡屋さんと病院で受けられるようですが病院は国立の病院は無料であるものの2ヶ月とか待たないといけないようで、私立の場合はすぐにやってもらえるものの費用がけっこうかかるので眼鏡屋さんでやってもらうことにしました。

 

どこの眼鏡屋さんにしようか悩んだ挙句、会社の上司が勧めてくれたvision expressという眼鏡屋さんにしました。

 

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サイト:

https://www.visionexpress.com/

 

ブダペストのいたるところにあります。

 

サイトで視力検査のオンライン予約が出来るようなのでお店と時間を指定して予約しておきました。

 

ちなみに、vision expressは視力検査後にその店でメガネやコンタクトを購入すると検査代は無料になるようですが、検査だけの場合は5000ftかかるようです。

 

当日、予約した時間に行くと店員の方が迎えてくれ、「英語を話せますか?」と聞くと話せるとのことなので英語でやりとりしました。

 

視力検査は日本のそれとおなじで、機械にあごをのせ機械の奥に写る木の風景画を眺めました。その後、目を直接見てくれ、目の状態も検査してくれます。(僕はドライアイだといわれ、コンタクトはつけれるがあまりいい心地はしないだろうとアドバイスされました)

 

その後、メガネマシーンで自分にとって最適な度数のメガネはどれなのかを調てもらい検査は終了しました。

 

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今のメガネは0.7%と車を運転する分には問題ないものの1%はあったほうがいいという店員の方のアドバイスと今のメガネのフレームが割れているので思い切って新しいメガネを買うことに。

 

フレームが30000ftのものを選びました。レンズは薄さが3種類のものから選べ、保証とあわせると6パターンから選べます。僕は一番安いレンズが3番目に薄く保証はつかないものを選びました。

 

料金はトータルで60000ft、日本円で約30000円です。ハンガリーのメガネの相場がどんなものかわからないのですが、妥当な値段だと思いました。

 

ちなみに、コンタクトも見積もってもらったのですが、使い捨て30日分だと両目あわせて20000ft、日本円で約10000円のようです。

 

ちなみに、無料で1回トライアルができるようで実際につけてみて好きじゃなければ注文しなくていいようなので、自分の視力にあったトライアルコンタクトをお願いしました。

 

後日、店員の方がコンタクトのつけ方などを直接教えてくれ、コンタクトが自分にあってるか確認できるみたいです。

 

というわけで、メガネは決して安い買い物ではないですが、店員さんの接客が非常によかったので満足しています!

ハンガリーでメガネを買う際はぜひvision expressで!ちなみに、店員さんはみんなメガネをかけていました!

 

海外のコールセンターで働くにはどのくらいの語学力が必要なのか?

 

海外で働くには最低限英語が話せなければならない。

しかしながら、どの程度の語学力が必要なのかは職種によって異なる。

 

例えば、アメリカのスーパーでレジとして働くのと日本語と英語の通訳として働くのとでは求められる英語力は当然違う。

 

今回は海外のコールセンターで働くにはどの程度の語学力が必要なのかを僕の経験を基に書きたい。僕はハンガリーのIT企業でフランス語担当として働いているが、英語でも他の言語でも変わらないと思う。

 

そもそもコールセンターはどんな仕事か?

僕は日本のコールセンターで働いたことがないので違いがわからないが、おそらく大きな違いはないだろう。ヘッドフォンにマイクがついたヘッドセットを使い、お客さんからの電話に対応するというのが主な仕事だ。

 

問い合わせ内容は職種によって異なるが、僕の場合はIT系がメインで時には相手のパソコンにリモートコントロールでアクセスして、エラーを直すこともある。当然、電話の開始から終わりまでは全てフランス語だ。

 

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求人票に記載されてある求められる語学力は?

僕の会社の求人票には最低限の必要な語学力が記載されており、どの言語でもB2以上になっている。

 

B2レベルというとフランス語検定で置き換えると準1級以上。

 

また、自身の語学力がB2レベル以上であることを証明できるものがあれば、海外の大学に入学するときに語学試験が免除される場合がある。なので、B2レベルとは海外の大学の授業を受けられるレベルだと考えればいいだろう。

 

 

実際に必要な語学力は?

しかしながら、B2レベルというのはあくまでも総合的なレベルである。

外国語の試験には、読解、聴解、会話、作文の4つのセクションがあり、その合計で判断される。

 

しかしながら、コールセンターでの仕事は聴解と会話がメインのため、極端なことをいえば読解と作文が全くできなくても問題ないのである。また、反対に作文と読解のレベルが極めて高くても話す聞くが出来なければ働けないということである。

 

したがって、B2レベルというのはただの指標でしかなく実際に必要な語学力とは異なることを覚えておく必要がある。

 

では、コールセンターで働くためには必ずしも話す聞くの能力が海外の大学の授業を受けられるくらいのレベルがないとNGかというとそうでもない。学術的な内容は難しくてわからないけど、日常会話なら遜色なくできるのであれば後は会社のトレーニングと実地練習でどうにかなるものである。

 

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文法の間違いは気にしなくていい

よく、日本人は外国語を話したり、書いたりする際に文法の間違いを気にしがちだが、その前に考えてほしい。

 

あなたが今話したり、書いたりしている日本語は文法的に完璧なのだろうか?言葉の使い方や漢字にもミスはないのだろうか?

 

おそらく、ほとんどの人が話したり書いたりしている日本語には文法の誤りがある。しかし、我々はそんなことを気にしない。

 

外国語でも同じである。たとえ、文法に間違いがあってもそれが大きな間違いでない限り相手は指摘しないし、会話もスムーズに進む。

 

なので、文法の誤りなどそこまで気にする必要はない。