夏のバカンスでクロアチアに行った。初めてのクロアチアだった。
ハンガリーの首都ブダペストからクロアチアの首都ザグレブまでは直通のバスで約6時間ほどで行くことができる。
さて、僕は他の国に行く際には挨拶や要求の伝え方などいつもその国の言葉を前もっていくつか覚えておく。現地のひととスムーズにかつ友好的に関係を築くためである。
クロアチアの言語はクロアチア語。ロシア語と同様スラブ語派に分類されるようだが、ロシア語が東スラブ語群に属するのに対し、クロアチア語は南スラブ語派に属するようである。
似ている言語はセルビア語のようで、よくセルビア人はクロアチア語を、逆にクロアチア人はセルビア語を理解できるといわれているが果たして本当なのだろうか。
そんなクロアチア語の挨拶はなかなか長い。
Dobar dan (こんにちは)
ネットで発音を聞いてみる。
"ドバル ダン"という発音のようだ。
音声に続けて発音してみる。なかなかぎこちない。
Hvala
「ありがとう」はこういうらしい。
お!短い。
発音も"フヴァラ"と簡単そうだ。
「はい」は"Da"
「いいえ」は"Ne"
とそれぞれ言うようである。これも割かし簡単そうだ。
とりあえずこの4つの言葉を覚えておけば、お店やレストランで店員さんといい関係を築けるだろう。そう旅行前は思っていた。
ところが、クロアチアに着いて早速覚えたての"Hvala"を使うも通じなかった。
バスの運転手に言っても、店員さんに言っても反応が薄い、というかほぼない。
差別されてるわけでもない。どうやら僕の発音が悪いようだ。
宿泊先に着き、係りの人に聞き、実際に発音してもらう。
すると、僕が"フヴァラ"と"V"の音を強く発音しているのに対し、
彼女の発音は"ファラ"と"V"の音がほとんど聞こえなかった。
次の日、お店に行き、店員さんに覚えたての発音で"Hvala"と言ってみる。
すると、彼女はこちらを見て、にっこりとし"Hvala"といった。
僕のクロアチア語が通じたのだ。
その瞬間、僕はクロアチアに受け入れられた気がした。
ただ、「ありがとう」が通じただけなのだがそれがなにか大きなことを成し遂げような気持ちにさせてくれた。これが外国語を話すことの醍醐味の1つかもしれない。