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2022年5月9日から2022年5月15日までのウクライナ情勢

2022/5/9 (侵攻75日目)
プーチン大統領は、第二次大戦の対ナチス・ドイツ戦勝記念日を祝う式典で、NATOがロシアの安全保障上の脅威になっていたと強調した上で、ウクライナ侵攻に関し、「特別軍事作戦は避けられず、唯一の正しい選択だった」と語った。

マクロン大統領は、同国東部ストラスブールEU欧州議会で演説し、ロシアの侵攻を受けたウクライナなどがEU加盟達成前に欧州諸国と協力を深められるよう、EUより幅広い新たな「欧州政治共同体」の創設を提案した。

ウクライナ国防省は、東部マリウポリでのウクライナ軍が最後の拠点となっている製鉄所に対しロシア軍が突入作戦を行っていると発表した。

・米国防総省高官は、ウクライナ東部のドンバス地域で攻撃を続けるロシア軍の中級将校の一部が指揮官の命令に反抗している事例が報告されていると明らかにした。同省高官によると、命令に従わず移動を拒否したり、命令に迅速に反応しなかったりする事例が大隊長級以下の階級で複数みられた。

ウクライナのシュミハリ首相は、南部オデッサなどの港湾がロシア軍の侵攻で封鎖された影響で、アフリカやアジア、欧州に向けた農産物9千万トンが輸出できない状態にあると明らかにした。経済損失は連日221億6千万円に上るとしている。

・米英の防衛当局が「露軍は精密誘導ミサイルを使い尽くしつつある」との見方を相次いで示した。侵攻の長期化に加え、対露制裁で輸入に依存してきた電子部品などが不足し、再生産が困難なことが要因だという。

・バイデン米大統領は武器貸与法案に署名した。同法により、ウクライナや東欧諸国に武器を貸与する場合、5年以上の貸し出し禁止など、さまざまな要件を免除する権限が大統領に与えられる。2023年度までの期限付きだが、議会が延長することも可能。

 

2022/5/10 (侵攻76日目)
・ロシア国防省は、露軍部隊が制圧を目指すウクライナ東部ルガンスク州ポパスナを制圧し、州境まで前進したと主張した。これに対し、同州のガイダイ知事は、ウクライナ軍はポパスナから撤退したものの、後方で防衛線を構築していると主張。露国防省の発表は虚偽だとした。

・ヘインズ米国家情報長官は、上院軍事委員会の公聴会で、プーチン大統領の目標はウクライナ東部ドンバス地域の制圧にとどまらず、プーチン氏が「長期的な紛争への準備を進めている」と分析した。

・ロシアの天然ガスを欧州向けに送っているウクライナ国営「ガス輸送システム」は、ロシア軍と親ロ派部隊がほぼ全域を掌握しつつあるウクライナ東部ルガンスク州内のガス圧縮施設を経由する輸送を11日から停止すると表明した。同社幹部は、親ロ派が無断でガスの抜き取りを始めたためと説明した。

リトアニアの議会は、ウクライナに侵攻したロシア軍が「意図的かつ組織的に民間人を標的にしている」と指摘、ロシアを「テロを支援し実行する国家」と認定する決議案を全会一致で可決した。侵攻を「ジェノサイド」とし、国際機関や各国にロシアの戦争犯罪を裁く国際的な法廷を設置するよう求めた。

ウクライナ参謀本部は、東部ハリコフ州で新たに4集落の奪還に成功したと発表した。

ベラルーシは、ウクライナ国境などに部隊を配備すると発表した。ウクライナ軍を東部に集中させないためのロシアと協調した陽動作戦である可能性がある。

 

2022/5/11 (侵攻77日目)
・英政府は、スウェーデンフィンランドの北欧2カ国で有事が起きた際は、軍事支援すると発表した。ウクライナに侵攻したロシアと近接する2国との防衛協力を強化し、脅威に対抗する。

 

2022/5/12 (侵攻77日目)
・ロシア政府系のガスプロムは、ロシア産天然ガスをドイツに送る「ヤマル欧州パイプライン」を通じたガス輸送を停止すると表明した。パイプラインの一部を所有するポーランド企業がロシアの制裁対象になったため。実際に停止すれば、ドイツ経済に影響が出る恐れもある。

・日本政府は、ロシアに侵攻されたウクライナ政府に対し、パックご飯や魚の缶詰などの保存が可能な計約15トンの食料を隣国のポーランドで引き渡した。

ウクライナ南部オデッサ州当局は、オデッサ沖の黒海海域で、物資輸送や測量を担うロシア海軍の最新鋭の後方支援艦「フセボロド・ボブロフ」がウクライナ軍の攻撃により炎上したと発表した。

ウクライナ軍当局は、北部チェルニヒウ州の学校と学生寮にロシア軍が複数のロケット弾を撃ち込み、少なくとも3人が死亡、12人が負傷したと明らかにした。

 

2022/5/13 (侵攻78日目)
ウクライナのベネディクトワ検事総長は、ロシア軍兵士らによる戦争犯罪について41人の公判が開かれるとの見通しを明らかにした。ロシア軍が多数の民間人を虐殺したと非難しており、戦争犯罪の追及を加速する方針だ。

・オースティン米国防長官は、ロシアのショイグ国防相と電話会談し、ウクライナにでの即時停戦を強く要求した。両者の会談は2月24日にロシアがウクライナに侵攻してから初めて。国防総省の発表によると、オースティン長官は米露間の意思疎通を維持する重要性も強調した。

・英国防省は、ロシア軍がウクライナ東部ルガンスク州ドネツ川を渡る作戦に失敗し、少なくとも1個の大隊戦術群に相当する戦力を失う打撃を受けたとの分析を公表した。首都キーウから撤退して東部に兵力を集中させているが、顕著な成果を上げられていないという。

・ゼレンスキー大統領は、動画を公開し、ロシア軍から千カ所以上の集落を奪還したと述べ、「国土の早期解放」に向けて全力を尽くす考えを表明した。

・米国防総省高官は、ウクライナ東部ドンバス地域のロシア軍は停滞が続いており、士気の低下が問題になっているとの分析を明らかにした。「兵士は指示通りに動かず、一部の将校も命令に従うのを拒否しているとの情報がある」と述べた。

・米シンクタンク「戦争研究所」は、東部ハリコフ州を巡る攻防戦で「ロシア軍が敗退した」とする分析を公表した。

 

2022/5/14 (侵攻79日目)
・ロシアのグルシコ外務次官は、フィンランドスウェーデンNATO加盟申請の動きを見せていることについて、核兵器がロシア国境に近づくなら「抑止力維持のための方策を取らざるを得ない」と述べ、北欧2カ国を視野に入れた核軍備増強があり得るとの考えを示した。

・東部ハリコフ州のシネグボフ知事は、露軍の占拠下にある同州の要衝イジュムに向け、「ウクライナ軍が反攻作戦を開始した」と発表した。地元自治体は「露軍を10キロ押し戻した」と明らかにした。

・露国防省は、東部ルガンスク州ウクライナ軍の複数の弾薬庫や軍事拠点にミサイル攻撃や空爆を行い、最大90人の将兵を殺害したと発表。多連装ロケットランチャーなどもミサイル攻撃で撃破したと主張した。

 

2022/5/15 (侵攻80日目)
ウクライナ東部マリウポリの市長顧問は、露軍が包囲するアゾフスタリ製鉄所で初めて、非人道的兵器とされる白リン弾が使用された可能性があると非難した。

ウクライナ軍は、同国侵攻を続けるロシア軍が新たに約2500人の予備役を投入する準備をしていると発表した。英国防省は2月末の侵攻以降、ロシア軍が地上戦力の3分の1を失ったと分析しており、苦戦が伝えられる東部戦線で立て直しを図る狙いがありそうだ。

 

*情報ソースは産経新聞共同通信などの主要メディア