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2022年8月29日から2022年9月4日までのウクライナ情勢

2022/8/29 (侵攻186日目)
IAEAのグロッシ事務局長ら専門家十数人の派遣団がキーウに到着した。派遣団は現地入りした後、原発施設の損傷状況や安全システムの機能、制御室の職員の労働環境を調査するほか、核物質が平和的な目的にのみ使われていることを確認する措置を取ると表明した。

ウクライナ軍は、露軍が制圧を宣言している南部ヘルソン州で露軍の第1防御線を突破した。同州のウクライナ当局高官が明らかにした。同国軍はまた、同州から露軍の複数の部隊が撤退したとも発表した。

・露国防省は、ヘルソン州や南部ミコライフ州で前進を図ったウクライナ軍を撃退し、560人超の損害を与えたと主張した。

 

2022/8/30 (侵攻187日目)
ウクライナ軍は、奪還作戦を本格化させたヘルソン州など南部で220回以上の砲撃を行い、T72戦車5両など露軍の装備60ユニットを破壊したと発表した。

・へルソン州のヤヌシェビッチ知事は、同州を横切るドニエプル川に架かる主要な橋が破壊され、露軍は州都ヘルソンへの人員や物資の補給が不可能になったと指摘した。

ユネスコは、ウクライナ政府が港湾都市オデッサの歴史地区を世界遺産として登録申請すると発表した。オデッサはロシアの攻撃を受けており、ユネスコ文化財の保護を支援するとしている。

EUは、ウクライナへの軍事訓練の検討に入ることで合意した。一部加盟国の間に慎重な意見もあり、早期実現は不透明な情勢だ。

・国連子供の権利委員会が開いたウクライナを巡る審査会合で、侵攻したロシアが子供を自国内に連行している例が相次いでいるとウクライナ政府が訴えた。ウクライナ当局が同委員会に提出した文書はロシア側の報道を引用し、8月10日までにロシアに連れ去られた子供は50万7千人に上るとしている。

 

2022/8/31 (侵攻188日目)
三井物産は、「サハリン2」を巡り、新たな運営会社への出資がロシア政府に承認されたと発表した。旧運営会社と同じく12.5%を出資する。

EUは8月30、31の両日、非公式外相会合を開き、ロシアに対するビザ発給の優遇措置差し止めを決めた。

・ロシアがウクライナ南部ザポロジエ州ベルジャンスク市で一方的に「市長」に任命したサウレンコ氏は、ロシアへの編入を視野に入れた住民投票について、同市など州内のロシア制圧地で9月に実施されるとの見通しを示した。

・「ノルドストリーム」が停止した。ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムが発表した。同社は設備の保守作業で9月2日まで3日間停止するとしており、その後予定通りガス輸送が再開されるかが焦点となっている。

・ザポロジエ原発原発を占拠しているロシア側は、過去1日間でウクライナ軍が同原発や周辺に100回以上の砲撃や無人機での攻撃を行ったと主張。ウクライナ側は、露軍の主張は調査を妨害するための自作自演だとしているが、調査団の安全が確保できない場合、IAEAの調査開始が遅れる恐れもある。

・ザポロジエ州に入ったIAEAの調査チームは、ザポロジエ原発に到着した。ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは同日、露軍が同原発敷地内に砲撃を行ったと発表。グロッシ事務局長は、同原発を離れた後に記者会見し、「見たかった重要なものを見て、説明を聞くことができた」と述べた。

ウクライナ参謀本部は、ドネツク州の複数方面で前進を図った露軍を全て撃退したと発表した。

ハンガリーのペーテル・シーヤールトー外務貿易相は、ロシア産天然ガスの輸入量を増やすことでロシア側と合意したと発表した。ハンガリーEU加盟国だが、ビクトル・オルバン首相はロシアのプーチン大統領と親密な関係にある。EUが結束してエネルギーの脱ロシア依存を進める難しさが露呈している。

 

2022/9/1 (侵攻189日目)
・露の独立系調査機関レバダ・センターが8月に実施した世論調査で、ウクライナ侵攻を続けるべきか停戦を目指すべきかとの問いに対し、「軍事行動を続けるべきだ」との回答が48%、「和平協議を始めるべきだ」が44%となり拮抗した。39歳以下の世代では和平派が半数を超えている。

・英石油大手シェルが「サハリン2」の新たな運営会社に出資しない方針であることが明らかになった。

 

2022/9/2 (侵攻190日目)
・ザポロジエ原発の安全性を調査しているIAEAのグロッシ事務局長は、ウィーンで記者会見し、調査報告書を来週の前半にも公表する予定だと述べた。

ウクライナ内務省のエニン次官は、侵攻開始以来、2万件を超す露軍の砲撃やミサイル攻撃があり、同国の民間人7000人以上が死亡し、5500人以上が負傷したと明らかにした。

・ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムは、保守点検を理由に一時停止している「ノルドストリーム」の供給再開を、予定していた3日から延期すると発表した。オイル漏れが見つかったため問題が解決するまで完全停止すると説明し、再開予定は明らかにしていない。

 

2022/9/3 (侵攻191日目)
ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは、ザポロジエ原発につながる送電線が、ロシアの砲撃で損傷したと発表した。ロシア側は「ウクライナ側が原発を砲撃した。2号機と3号機の間に着弾し、送電線が損傷した」として非難。

・露国防省は、250人規模のウクライナ部隊が同原発の奪取を試み、2日夜にモーターボートなどで同原発周辺などに上陸を図ったが、撃退したと主張した。

・ロシアで徴兵問題を専門に扱う人権団体の幹部は、プーチン露大統領がウクライナ侵略作戦に派遣する兵員を確保するため、国内の大企業などを対象に契約軍人として志願させる従業員数のノルマを割り当て始めたと暴露した。国営のロシア鉄道は1万人を集めるよう指示されたとしている。

 

2022/9/4 (侵攻192日目)
ウクライナ南部ミコライウ州のキム知事は、州内の住宅地が攻撃され、子供1人が死亡、4人が負傷したと発表した。学校や医療機関も被害を受けたとしている。

・英国防省は、露軍が「士気と規律の問題に苦しみ続けている」との分析を示した。

ウクライナのシュミハリ首相は、近く欧州連合EUから50億ユーロ(約7千億円)の財政支援を受ける見込みだと明らかにした。ロシアのウクライナ侵攻長期化による「支援疲れ」も指摘される欧州との結束を改めて強調。訪問先のドイツでは、さらなる武器供与や資金援助を首脳に直接求めた。

ウクライナ大統領府のイエルマーク長官は、同国軍が奪還作戦を進める南部ヘルソン州の集落1カ所を露軍から新たに奪還したことを示す写真をSNSに投稿した。

・ペスコフ露大統領報道官は4日に放映された露国営テレビのインタビューで、将来的にウクライナと停戦交渉を行う可能性を否定しない一方、「(停戦は)ウクライナがロシアの要求をどう満たすかだ」と述べ、ロシア側が譲歩して停戦に応じることはないとする認識を示した。

・ゼレンスキー大統領はビデオ声明で、東部ドネツク州の集落1カ所と、奪還作戦を進める南部の集落2カ所をウクライナ軍が解放したと発表した。

*情報ソースは産経新聞共同通信などの主要メディア